昨年12月発足した、関西広域連合では、府県の枠を超えて、
関西が一体となって、広域防災の分野、広域観光・文化振興、
他にはドクターヘリの運航などの医療分野や産業振興、環境保全、
資格試験・免許等、職員研修といった7分野について事業を行い、
また、国からの出先機関事務の広域的な受け皿となり、
住民サービスの向上を図っていくこととしております。
とりわけ、先の東日本大震災では、カウンターパート方式にて
被災県を担当府県が支援することを決定し、大震災という
緊急事態において迅速かつ効果的な支援を行っていることが
高く評価されていることと存じます。
このように関西広域連合は、順調な滑り出しと言えると私は思います。
では、今後はその役割や展開はどのように考えればいいのでしょうか。
私は、関西広域連合の今後の役割を考える中で、忘れてはならないことは、
府民にいかに認識をしていただくか、府民の声をいかに反映させていくか、
といった観点であると考えております。
現時点で言えば、関西広域連合の存在そのものやその活動内容は、
昨年発足したばかりということもあり、府民の認識などは
まだまだこれからといった感じを私は持っております。
私は府民にいかに認識していただくか、という観点では、
府民の生活に直結する、あるいはメリットを感じていただくという意味で、
様々な重要な取り組みの中でも、京都府を含む広域の交通インフラの整備が、
身近に感じていただきやすいのではないかと考えます。
例えば、関西広域連合では、関西一体となって外国人観光客を
誘客する中で、関空や成田空港に降りた外国人観光客に、
もっとたくさん京都に来ていただくために、広域の交通インフラの整備に
取り組んでいます、とアピールすることが身近に感じていただくことに
つながるのではないか、と考えます。
広域の交通インフラ整備については、関西広域連合では、
「広域インフラ検討会」を設けて検討されている、と伺っております。
もう一つの観点として、関西広域連合を府民にいかに認識していただくか、
そのためには広域連合の取り組みに府民の声をいかに
反映させていくかがたいへん大切であり、そして、そのためには、
広域連合議会の役割が重要になってきます。
議会についてもスタートしたばかりであり、開催回数も少ないことから、
議会から府民県民への情報発信もまだまだこれからであります。
徳島県で行われた、8月の連合議会を、学生の方々といっしょに傍聴しましたが、
学生さんはあまりピンときていなかったようです。
おとなりの大阪ではW選挙の真っ最中ですが、大阪がどうなっても、
京都を中心に関西広域連合の取り組みや議会の活性化を
推し進めていくべきであると考えます。
また、府民にわかりやすくという観点でも、関西一体となって
外国人観光客を誘客する、そして関空や東京等からもっと観光客に
京都に来ていただくために北陸新幹線を含む、アクセスやインフラの整備を
関西広域連合として京都を中心に検討を進めていると、
府民にわかりやすく情報発信する必要であります。