昨夜、小生が団員として参加させていただいている城巽消防分団に
緊急出動がかかり、小生も現場近くで交通整理などの任務に
着くこととなりました。
どうも今世間を騒がせている硫化水素による自殺者が出たらしい、
とのことでした。
現場付近は多くのパトカーや消防車、マスコミ関係の人々などで
騒然とした状態で、一時は半径50メートルを警戒区域として
市消防局が周辺の方々に窓を開けないようになどと注意を呼びかける
事態となっておりました。
4月25日付京都新聞によると、昨日は硫化水素によると見られる自殺が、
京都だけではなく全国で相次ぎ、少なくとも8人の方々が
亡くなられた、とのことです。
「えっ、昨日だけで8名も・・」と驚きましたが、実は我が国の現実では
特段驚くことではなかったようです。
我が国の自殺者の状況は、9年連続で3万人を超えています。
これは交通事故死者の5倍、毎日90名が自殺している計算となり、
未遂者はこの10倍になる、との見方によると、
すなわち我が国では毎日約1000人が自殺しようとしていることになります。
これが我が国の実態なのです。
小生はこの実態に愕然としましたが、これに目を背けてはいけない、
これが現実であり、この国では毎日1000人もの人々が
自らの命を絶とうとしているのだ、という現状認識から始めないといけない。
そしてこの現実に勇気を持って向き合って、自殺は個人としてだけの問題ではなく、
取り巻く社会全体の問題である、という認識に立つこと、
さらには、未遂者や遺族の方々を含めた総合的な対策がより一層求められています。
昨夜は肌寒い夜でありました。そんな中、現場で作業される、
消防や警察のみなさんのご尽力に感謝をしながら、
このような思いを強く持つに至りました。