昨日参議院にて廃止法案が可決された、後期高齢者医療制度に
ついて、思うところを次の通り申し述べます。
 まず、一つめに、75歳以上の方々を、「あなたは後期高齢者ですよ」と
定義してしまい、日本全国的にたいへん問題のある、まちがった
メッセージを発してしまった、
75歳以上方々を大いにがっかりさせてしまった、ということです。
「後期高齢者」と言われて、気持ちいい人がいるでしょうか?
むしろ、自分は社会に必要のない人間なんだ、厄介者なんだ、
と捉えた人が圧倒的に多いと思います。これは取り返しのつかない
大問題です。
 75歳以上の方々と言えば、先の大戦を経験され、戦後荒廃した
我が国をこんなに経済発展させた立役者であり、最大の功労者で
あります。現代の我々が経済的に豊かな生活ができるのも、
75歳以上の方々のおかげ様だと思います。
そんな方々をがっかりさせてしまった、その罪の大きさを
与党政府、厚労省は大いに反省しなければなりません。
 二つめに、75歳未満の方々にも、老後の明るいイメージを
消してしまった、ということです。
誰しも生きていれば75歳を迎えます。「後期高齢者」と言われて、
生き甲斐ややりがいに満ちた高齢社会をイメージできるでしょうか?
三つ目に、今後も増大する医療費の削減を第一義に
考えているようですが、その前に、税金・予算の無駄使いを
改める方が先ではないか、ということです。
10年間にわたり、道路関係予算に59兆円もつけておいて、
何ら丁寧な見直しもなく、これでは本末転倒も甚だしい。
 国会では、会期末を迎え、衆議院での審議、民主党からの
問責決議案の検討などが活発になると思いますが、
立ち消えすることのないよう、廃止・撤廃に向け、
最後まで取り組みを強めていただきたいものです。